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中村天風で最初に読む本は『中村天風一日一話』がおすすめ

中村天風の本を読むのが初めてで、まずどれから読んだらいいのか分からない人におすすめの本が『中村天風一日一話』です。

短い文章が366話、一日一話形式で書かれているので、本を読みなれていない人でも毎日少しずつ読むことが出来ます。しかもこの本一冊でも充分に中村天風がどんな人なのかが分かるでしょう。天風哲学を学ぶためのバイブルになること間違いなし!

そして、この本の中でも特に私が好きな部分をここにまとめました。心に刻むべき名言です。

中村天風についてより詳しく知りたい人はこちら→中村天風について・書籍一覧

幸福になるために

中村天風の最初に読む本、幸福についてのイメージ画像

本当の幸福とは、自分の心が感じている、平安の状態をいうのだ。

1月10日

本当の幸福
本当の幸福とは、自分の心が感じている、平安の状態をいうのだ。
いくら心身統一法を何十年やっても、幸福は向こうから飛び込んで来るのではない。自分の心が、幸福を呼ばなければ、幸福は来やしない。だから、現在の生活の状態、境遇、環境、職業、何もかも一切のすべてを、心の底から本当に満足し、感謝して活きているとしたら、本当にその人は幸福なのである。

やれ運命がつまらないの、人生がつまらないのって人は、その考え方がつまらないんです。

3月31日

つまらない考え方
心の弱い卑怯な人になると、「なにか自分には運命が向いていない」だとか、「世間がまだ本当に認めてくれない」だとか、もっとあきれたやつになると、「整備が整っていない」だとか「誰々が手伝ってくれない」とか、何かうまくいかない時に、自分以外のもののせいにする人がいますが、とんでもない了見違いですよ。やれ運命がつまらないの、人生がつまらないのって人は、その考え方がつまらないんです。いいですか、幸福も健康も成功も、ほかにあるんじゃないんですぜ。あなた方自身のなかにあるんだぜ。

人間は、そうやたらと病や不運に悩まされたり、虐ばられねばならぬものではない。天命を終わるまで幸福に活き得られるように本来的には作られているもの。10月25日

本当の幸福は、多くの人が忌み嫌う苦悩というものの中にある。2月2日

病について

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人間の寿命の絶えるとき以外は、そうめったやたらと、病に冒されるはずのないのが絶対の真理。

2月22日

不運はカルマのせいならず
人間がときどき病になったり、不運命になるのを当然のことと思ったり、または避けることはできないやむを得ぬ業(カルマ)のように考える考え方は、断然訂正すべきである。特に、健康難のごときは、人間の寿命の絶えるとき以外は、そうめったやたらと、病に冒されるはずのないのが絶対の真理である。

自分に落ち度がなくして、病や不運がくるはずない。

3月23日

感謝へのふりかえ
病があろうが、運命が悪くなろうが、それを感謝と喜びにふりかえることです。そもそも病とか不運とかというものの原因を考えてください。何にも自分に落ち度がなくして、病や不運がくるはずないのであります。つまり、原因あっての結果。

ですから、おまえの生き方に誤りがあるぞ、と自覚を促すために病なり不運なりが与えられたとしたら、これは大きな恵みですわ。それを考えたら、恨みどころか感謝にふりかえ、喜びで誤りを是正する方へと自分の心を積極的にふり向けることが一番必要でしょう。

病になってから初めて健康の価値を考えるようでは全然問題にならぬ。

4月11日

病になってからでは遅い
生活様式が人間の生命のもともとの姿を無視した生活をしていたら、どんな名医や薬を持ってきても完全な健康を得るのはむずかしい。

病気になってから、健康のことを、足もとから鳥の立つようにあわてて考える人が多いが、病になってから初めて健康の価値を考えるようでは全然問題にならぬ手遅れと言わなければならない。ふだんから、生命のもともとの姿に応じた生活をしてこそ、理想的健康が得られる。

病というものをひたすらに怖れる必要は少しもない。

10月3日

病は怖ろしきものならず
一日も早く病を回復させ、本当に丈夫な人間になろうと思うなら、断然病などに負けてたまるかと、一大元気を心の底から換発することであると、繰り返して進言すましてそうすることによって自然良能作用が旺盛に活動するという真理と事実とを考えると、病というものをひたすらに怖れる必要は少しもないのである。
「病は怖ろしきものならず、これを怖れる心こそ怖ろしい!」

人間の健康も、運命も、心一つの置きどころ。特に病のときは病を忘れる努力をすべきである。

1月26日

心の思考が人生を創る
可能なかぎり、消極的な気持ちで肉体を考えないようにすることが何よりも大切である。特に病のときは病を忘れる努力をすべきである。一言でいうならば、「人間の健康も、運命も、心一つの置きどころ」心が積極的方向に動くのと、消極的方向に動くのとでは、天地の相違がある。ヨガ哲学ではこれを、「心の思考が人生を創る」という言葉で表現している。

心と思考について

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心の豊かな生活が一番程度の高い生活だ。

3月7日

程度の高い生活
心の豊かな生活が一番程度の高い生活だ。物質の豊かなことを、あなた方は程度が高いと思ったら大間違いだよ。どんなに金があったって、どんなに賛沢のできる環境いたって、しょっちゅう悩みがあって、苦しみがあったら、けっして程度の高い生活をしているとは言わないんだよ。その生活を豊かにしようには、理想を気高くしなきゃだめなんだよねえ。他人の喜びを我が喜びとし、自分の言うこと、行うことのすべてが人の世のためになることなんだ。

人生にたえず何がなしかの不運のようなものを感じて活きている人は、要するに、自分の心がけが悪いがため。

7月26日

要は自分の心がけ
やれ、病の、煩悶の、貧乏のと、人生にたえず何がなしかの不運のようなものを感じて活きている人は、要するに、自分の心がけが悪いがためだと、遠慮なくいえると思う。

人間の健康も、運命も、心一つのどころ。心の思考が人生を創る。1月26日

人間の心で行う思考は、人生の一切を創る。4月8日

人生について

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喜びのないところに本当の生きがいのある人生というものはないはず。

9月4日

わが人生観
「人生というものは、忍苦の、あるいは忍耐のというような難しいことを主張するよりは、現在の自分の生きてる命に喜びをできるだけ多く味わわせる、そこに真の生きがいがある」これが、だれが何と言おうと、私の人生観なんだ。ようく説明するまでもないことでしょう。喜びのないところに本当の生きがいのある人生というものはないはずであります。人というものは、喜びを感じたときに幸福を感じるんじゃないんですか。

あなた方の生命の大根大本となる、命というものを大切にしなければ、どんなに立派な人間になっても、それはなんの意味もなさなくなってしまうんですよ。

6月16日

なんのための人生か
人生はたった一回かぎりのもの。一生は一生であって、けっして二生ではないんです。ですから、自分自身の人生は、もうこれ以上はないってくらいに価値高く活かさなければ、なんのために生まれてきたやら、ほんとうにもったいないですよ。

そして、人生を幸福に生きる、生きがいのあるものにする、思いどおりの人生に生きるためには、なにより、あなた方の生命の大根大本となる、命というものを大切にしなければ、どんなに立派な人間になっても、それはなんの意味もなさなくなってしまうんですよ。

真理について

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この真理が心の中に輝くと、健康も運命も、ともに求めずとも完全になるようにできているのが人間なのである。

4月20日

悟れば、一瞬にして幸きたる
この真理が心の中に輝くと、健康も運命も、ともに求めずとも完全になるようにできているのが人間なのである。それは、心と神経との関係を考えればすぐ実証される。

そして、この宇宙の生命工ネルギーを自分の生命に受け入れるのも、またそのエネルギーを全身に分配するのも神経系統が行っていて、その神経系統が直接、または間接に心の支配を受けているためであるとわかれば、どんな人間でも、この厳粛な事実のうえから、自分の心の立派な論定ができるに違いない。

悟りというのは、自分の心が真理を感じた時の状態をいうのである。2月22日

およそこの世のありとあらゆる事物の中に、原因のないものは絶対に、一つとしてありえない。5月13日

生活のこと

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食事の時刻だからといって無理に食物を摂取するのは、きわめて不合理。

6月4日

食欲と空腹を混同しない
いかなる時に食物を摂取すべきかというと、真に食したいと感じた時、それがすなわち食事を摂取すべき時である。真に食したいと欲する時が肉体が食事を要求している時であるが故、格別食したくない時でも定められた食事の時刻だからといって無理に食物を摂取するのは、きわめて不合理なのである。注意すべきは食欲と空腹を混同しないことで、食欲の生じた時を、真に食したい空腹時と誤解していると往々食欲にまかせて暴飲暴食となり、自ら好んで病を作ることになる。


→『中村天風一日一話』
元気と勇気がわいてくる哲人の教え366話


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